次世代の賃貸

PFIのライフサイクルコストがPSCの数値を下回る場合にVFMがあると判断されます。 PFIのライフサイクルコストがPSCを下回った程度がVFMの数値ということになります。
このようにVFMの有無及び数値は、従来型公共事業とPFI事業を比較することによって判断されるわけです。 実際の事業におけるVFMの数値にはばらつきがみられますが、少なくとも5%程度、できれば15%から20%程度のVFMを生み出せれば、PFI実施による成果とみることができると思われます。
PFIでは、国・地方は、民間事業者とのサービスの提供契約によって、契約上の事業期間にわたり公共サービスの提供を受け、サービスの提供の対価を支払います(注)。 国・地方の立場からは、施設建設時に必要であった公共投資に対する一時的な財政負担が軽減され、定期的な負担に平準化することが可能になります。
これを他方民間事業者の立場からみると、将来的には対価を受けることができるとはいえ、施設建築時などには、一時的な資金負担が必要になります。 民間事業者がPFI事業を行うには、専門的な資金調達のノウハウが必要不可欠です。
PFIにおける資金調達には、特定の事業に関する資産と収益だけを引当てとするプロジェクト・ファイナンスの手法が用いられます。 一般にプロジェクト・ファイナンスでは、プロジェクト外に担保はありません。

プロジェクトの採算が悪化し予定どおりの収益が確保できないと資金回収不能となってしまうので、投資家はプロジェクトを厳しくチェックをすることになります。 ところでPFIにおける収益は、国・地方からのサービス提供の対価です。
民間事業者が、サービス提供契約に基づく義務を果たせば、国・地方から支払いを受けることができます。 投資家は、国・地方が破綻しない限り、投資を回収することができます。
PFIは、公共サービスを生み出す手法であり、多くの場合に建物や施設の利用を伴います。 不動産証券化は、不動産を利用しその価値を実現することによって生ずる収益を引当てにして投資を行う仕組みですが、PFIにおける収益も不動産の利用価値から発生する収益です。
収益が国・地方からの支払いであることも、投資家にとっては有利な条件といえます。 現在まだPFIと不動産証券化をコラボレートさせて議論することは多くありません。
しかしPFIには、官民の連携による良質の資金の導入により、都市の再開発に資するという役割が期待されています。 証券化を伴うPFI事業への投資により、投資家の資金が官民共同で行う都市の再開発に使われることになり、不動産証券化がさらに社会的に意味のあるものとなります。
今後不動産証券化の仕組みを利用して、PFI事業を発展させていくことはたいへんに有意義なことであると考えられます。

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